活動レポート
「自然に学ぶ」活動レポート 実施の様子一覧
夏の昆虫観察会~身近に息づく虫を発見しよう
猛暑の続く中、多くの親子連れの区民が参加
開催日時:令和7年8月25日(月) 9:00~11:00
開催場所:都立善福寺公園 上の池および下の池
講 師:日本トンボ学会副会長 須田 真一 氏
日本昆虫学会会員 林 弥生子 氏
日本トンボ学会会員 喜多 英人 氏
参加人数:33名
観察会当日の東京都心の最高気温35度。8日連続の猛暑日となりました。
猛暑の中、昆虫たちはどう活動し息づいているのでしょうか。地球温暖化により、昆虫の活動にも確実に影響が出ている様です。トンボやチョウも例年より少なく、セミの鳴き声もあまり聞こえてこない気がします。
今回の参加者33人をそれぞれ須田真一先生・喜多英人先生・林弥生子先生を講師とする3班に分け、善福寺上の池は須田先生・林先生、下の池は喜多先生とそれぞれ2時間かけて回遊し、観察しました。今回観察した主な昆虫は下記の通りで、杉並が誇る価値あるトンボも含まれており、有意義な観察会でした。
【上の池】ハラビロカマキリ・ルリタテハ・モンクロシャチホコ・ウチワヤンマ・オオミノガ・クロカナブン・コムラサキ・スズメガ・マツカレハ・シオカラトンボ・コシアキトンボ・チョウトンボ・オオカマキリ・ショウリョウバッタ・ヘリチャハゴロモ・チュウゴクアミガサハゴロモ・アオドウガネ・カブトムシ等
【下の池(トンボを主として)】ナツアカネ、ハグロトンボ、オオシオカラトンボ、シオカラトンボ、ギンヤンマ、コシアキトンボ、ベニイトトンボ、クロイトトンボ、ムスジイトトンボ、アジアイトトンボ、チョウトンボ、マユタテアカネ、コノシメトンボ、ショウジョウトンボ、アオモンイトトンボ、ネキトンボ等。(みどり事業委員:F.T)
観察会の様子①

今回の観察会の講師をされた先生方。
左から須田真一先生、林弥生子先生、喜多英人先生。
観察会様子②

公園の管理事務所の職員から、樹液の出ている樹木にはスズメバチがいるため、近づかないように注意がありました。周囲に気を使いながら講師の話に耳をかたむける参加者の皆さん。
観察会の様子③

アカボシゴマダラは特定外来生物に指定されているので、捕獲した場合はその場で放しましょう。生きたまま持ち帰ったり、別の場所に放したりしないでください。
観察会の様子④

サクラの幹を移動するモンクロシャチホコの幼虫。 赤⇒黒へ、虫齢により体の色を変えます。 幼虫はバラ科の樹木に発生しやすいことで知られています。幼虫は、毒を持っていません。
観察会の様子⑤

オオカマキリのメス。後の羽がオス・メスとも茶色。複眼、複眼の上には3つの単眼が在ります。
![]() 参加者提供クマゼミの標本(杉並で捕獲) |
![]() サンシュユの枝にかけられた市販のトラップ |
![]() ヤマグワの葉を食するヘリチャハゴロモ(白い幼虫)外来種で新顔 |
![]() おしりを上げてロープにとまるウチワヤンマ |
![]() なかなか捕獲しにくいアオスジアゲハ、お子さんがゲット! |