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活動レポート

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不思議な樹木散歩~木の過去をさかのぼって未来を想像しよう

                    ※雨の中で岩谷先生の話しに耳を傾ける

 

 開催日時:令和7年5月17日(土) 10:00~12:00  

開催場所:東京学芸大学 環境教育研究センター

講  師:森林インストラクター・樹木医  岩谷  美苗 氏   

参加人数:14名  

 

当日は、雨天決行か荒天中止かの微妙な雨の降り方の悩ましい朝となりました。参加者のキャンセルも見られましたが、終わってみれば楽しく充実した観察会になりました。

いつもの注意事項の後、岩谷先生の母校の東京学芸大学キャンパス内の樹木を傘を差しながら見て回りました。緑豊かな小金井市を象徴するかのように校内にはヒマラヤスギ・プラタナス・ソメイヨシノ・クロマツ等、歴史を感じさせる風格のある樹木に圧倒させられました。

現在の樹木の生育状況をみながら、この樹木がどのような生い立ちを経て成育したのかを、長年の貴重な観察記録に基づいた配布資料により、岩谷先生からわかりやすく丁寧な説明がありました。幹に付いた枝の剪定痕、コブ症状や果実の病気、根や葉などの生育異常、更には葉や果実の臭いに始まり料理の仕方まで多岐にわたるご説明に参加者は興味深く、楽しんだようでした。(みどり事業委員:F.T)

学内の広大な農場

※雨の中の農場を行く

キャンパスの中にはよく管理され耕作された広い農場(教材植物園)があります。専門の人が耕作しているそうです。土壌も落ち葉堆肥を利用した腐葉土を使用しています。

樹木により幹の剪定痕の修復が異なる

※ヒマラヤスギの前で

ヒマラヤスギの幹に付いた枝の剪定痕。2001年に枝が剪定されて20年以上経ちます。松類はケヤキなどに比べて閉合に時間がかかります。

ハナミズキ植栽後の生育不良

※下枝等が枯れている

桜並木通りに植えられたハナミズキ。移植の際、ハナミズキの根が荒らされたかもしれません。ハナミズキに根腐れの症状がでています。植穴の下に鉄板があり、悪さをしているかもしれません。

コブ

※ヒノキに発生したコブ

ヒノキの幹のコブ。ホルモン異常か何らかの原因でできたと思われます。20年位でこの大きさになりました。コブは細菌由来だと落ちませんが、際限なく大きくなることはありません。中身は空洞ではありません。

アオギリの「人面樹」

※確かに何処か似ている

アオギリの枝の剪定痕が人の顔に似ています。(人面樹)アオギリの実はコーヒーの香りがします。


※ナツメの葉をかむとコンペイトウの甘さが感じなくなる実食

※マテバシイのドングリ味噌で、焼き豚料理紹介


※カフェテラス脇でムクロジの実で石鹸つくり

※傾いたときのバランスのとり方、針葉樹は傾き側の年輪が太くなり、広葉樹はその逆になる


※ハルニレに付いた虫こぶ

※観察会を終えて、雨宿りしながら